ギターアンプ適当解説①【総論/補足ちょいマニアック】

ギターアンプを適当に書いていきます。

今回は、少し発展的な内容。

 

トーン回路/トーンスタック

 ベース、ミドル、トレブルの回路のこと。

 アンプのベース〜トレブルは、独立してその帯域を調整するんじゃなくて、互いに作用し合って音を形成している。

   一般的に、トーン回路はパッシブ回路だから、帯域を増やすことはなくてカットするのみで、ツマミを上げても、その帯域をカットする量を減らすことになる。

トーン回路の位置

 トーン回路がプリアンプの歪みステージの前か後(PRE/POST)でトーンの効果が変わります。

   ドライブペダルやワウを置くのが、アンプの前後で効果が変わるのを知ってればイメージしやすいです。

  • PRE EQ:ヴィンテージアンプで採用されている。歪み段階の前にトーン回路があるので、EQは、トーンではなく歪みのキャラを調整します。
  • POST EQ:最近のアンプはほとんどこれ。歪みの後にトーン回路があるので、トーン全体が調整できます。

トーンの周波数

アンプによって帯域は違う!

とりあえず100×4を基準にざっくり把握できます!

  • ベース:100Hz〜400Hz
  • ミドル:400Hz〜1600Hz
  • トレブル:1.6kHz〜6.4kHz
  • プレゼンス:6.4kHz〜

 

ネガティブフィードバック(負帰還)

 よく分からないですが、雰囲気で書いてます。

    負帰還は、出力を入力に返して、理想とする出力にになるよう制御する回路や手法のことで、オーディオアンプでは重要な回路で,ギターアンプでも一使用されることが多い。

    理想とする出力ってピンと来ないけど、信号は、真空管や色んな素子を経るうちにノイズが発生したり歪んだりするもので、これを矯正して理想的な信号に制御する、って感じ。

効果は,周波数特性を平坦に改善する、歪みやノイズを低減するもので、音への影響は、NFBの効きが強いとタイトで明るいサウンド、効きが弱いとルーズでザラザラしたサウンドとなる。

   NFBが強いと平坦で落ち着ちついた音になるため、オーディオアンプでは良いが、ギターアンプの場合、NFBを弱くしてハードな音にする方が好まれることもある。Mesa Boogieのデュアルレクチファイアのモダンモードなどは、ネガティブフィードバックがなく、低音が膨大で攻撃的トップエンドのサウンドになっている。

また、プレゼンスは、高域になるほどNFBを減らすような動作のものが多い。NFBが減ると、高域の低減とゲインの低減が弱くなるため、プレゼンスを上げると、高音が強調されキンキンすると共に、ゲインも上がってギスギスした歪みっぽい音になる。

バイアス

よく分からないです。雰囲気で書いてます。

まずは、バイアスの意味

バイアスとは、電子部品を適切な条件で動作させるため、電気回路の各所に所定の電圧または電流を加えることをいう。 ダイオードトランジスタ真空管のようにACの時変信号を処理する電子素子も、正しい動作には一定のDC電圧もしくは電流(すなわちバイアス)を必要とする。

てことで、バイアスとは、電気回路に所定の電圧電流をかけることを意味し、真空管にはバイアスが必要でバイアス調整が必要ようです。

 サウンドにどう影響するかというと、バイアスが深いとサウンドは暗いサウンド、バイアスを浅くするとパワーのあるサウンドになるそうです。でも、バイアスを浅くしすぎると電流が増えすぎて真空管は暴走して壊れてしまうので、許容範囲のギリギリの電流が流れるように調整するのがバイアス調節ということらしいです。

 また、真空管にバイアス電圧をかけるには2つの方式

  1. 自己バイアス方式
  2. 固定バイアス方式

があります。

※続きはそのうち更新

クラス(パワーアンプ)

パワーアンプの増幅の動作方式の種類

  • クラス A真空管が常にフル可動。レスポンス早く歪みずらく高音質で増幅が可能。しかし、発熱が多くて真空管の寿命が短く、出力があまり稼げないため小型アンプ向き。
  • クラス B真空管2本が交互に動く「プッシュプル回路」で、片方が休止するため真空管の寿命が延び、またパワーも倍増され高出力。しかし、真空管が切り替わる時、若干の音のズレが生じ、立ち上がりが遅くなる。
  • クラス A/BクラスAとクラスBの長所を併用することで、高音質と高出力を実現する。ギターの信号の強さに応じて真空管が働いたり休んだりする回路で音の立ち上がりもクラスBほど遅くなく、真空管の消耗も軽減できる。Marshall、Fender、 VOX、 Drezelなどが採用。
  • サイマルクラスクラスABとクラスAのミックス真空管2本をクラスAB、別の2本をクラス Aで動作させる。Mesa Boogieのオリジナル?

 

Voxの説明から

クラスAアンプとクラスA/Bアンプの違いについて、KORG/VOX社の言葉を引用しよう。

アンプとして最も基本的な真空管は、3つの要素で構成されています。

カソード、プレート、グリッドです。

陰極は加熱され(ヒーターによって、陰極がヒーターである非常に古い設計を除いて、すべての真空管に含まれる別の要素)、負の電荷を帯びた電子の雲を形成する。

プレートは、電子を引き付けるプラスの電荷を持っています。

グリッドは真空管のオーディオ入力で、通常は電子の流れを制御します。 増幅は、プレートに流れる電流の量を制御する信号がグリッドに印加されたときに起こります。信号の電圧は比較的低く、プレートの電圧は比較的高い(電源から供給される)ため、グリッドでのオーディオ信号による小さな変化が、プレートでは非常に大きく見えるため、増幅されるのです。

A級回路では、グリッドに正の電圧をかけ、電子の流れを制御します。この回路設計では、電流は常に真空管内を流れています。

AB級回路では、グリッドに負のバイアス電圧をかけ、オーディオ波形があるポイント以下になると、真空管が「シャットオフ」されます。

一方、もう1本の真空管とそれに関連する回路は、最初の真空管がオフになる前にオンになり、残りの波形を再生しています。

つまり、この2つの真空管が、オーディオ波形全体の再生を分担しているのです。

それぞれの設計には長所と短所があります。"

 

クラスA」のメリットは

 真空管がいつでも信号を増幅できる状態になっている - 真空管が完全に動作していない状態から「ウェイクアップ」する必要がないため、信号は瞬時に増幅されます。 信号は瞬時に増幅され、完全に動作していない状態から目覚める必要がない - 30ワットの "クラスA "アンプは、30ワットの "クラスAB "アンプよりも音量が大きい。 - 電流が常に最大であるため、アンプの圧縮がスムーズになる - クラスA "アンプではプレート電圧が低いため、ヘッドルームはあまりありません。 - 瞬間的な増幅とスムーズな圧縮により、アンプは手触りがよく、演奏していて気持ちがいい。 タッチに反応するアンプ:アンプのフィーリングが良く、演奏していて満足感がある - EL84のプッシュプル動作と組み合わせると、高次のハーモニクスが強調されて アンプが "歌う "ようになる

 

"クラスA "のデメリットは

- 常に最大の電流が流れるため、演奏していなくても真空管に負担がかかる - 真空管の寿命が短い - 同じ真空管構成の "クラスAB "アンプよりも定格出力が低い - 大電流に対応するために電源トランスをアップグレードする必要がある。

 

クラスAB」の利点は - 低いプレート電流でチューブが「アイドリング」しているため、チューブの寿命が長い。 - 同じ真空管構成でより高い出力定格 - ヘッドルームが大きい - よりタイトな低音特性 - 電源トランスへの継続的な要求が少ない。

"A/B級の欠点は - クラスA」アンプのような「応答性」がない。

ウィキペディアの話を続けよう。 "Voxは本当はクラスアンプではない。カソード・バイアスのA級プッシュプル・アンプである。しかし、負帰還の欠如、最小限のプリアンプ回路、シンプルな低損失トーン・スタック、出力段でのカソード・バイアスの使用などが、このアンプの有名な即応性と「ジャングリー」なハイエンドの原因であると考えられている。"

 

 

電子回路的な話

テーパー

ポテンションメーターが回転(スライド)した時に、どれどけ抵抗が動くかを示す。

ボリュームテーパーの場合、ボリュームノブを回した時に、どれくらい急激・緩やかに音量が変わるか、に影響する。

  • リニアテーパー:リニアに変わる。
  • ログテーパー:対数的に変わる。ボリュームの場合、低音量ではゆっくり変わり、音量が大きくなるほど変化が大きくなり、オーディオボリュームによく使われるのでオーディオテーパーとも言われる。これは、耳は低音量の時に、音量変化に敏感なため。

※対数グラフ logner10A、リニア

ポテンションメータ

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 元々は、回転角や移動量を電圧に変換する機器・素子のことだったが、キャパシタを含む可変抵抗器の総称を指すようになる。

    日本では、POTと呼称されています。

 具体的には、ボリュームやEQのノブ(回転量)とかMesaマークのGEQのスライダ(移動量)の部品のことだとざっくりイメージしとこう。

また、対抗の変化の仕方をカーブといい

  • Aカーブ:対数的。低値では変化が緩やかで、高値ほど変化が急激。聴覚上は自然な変化に感じるためボリュームによく使われる。
  • Bカーブ:リニア。回転や移動量と変化が比例するが、聴覚上は急な変化に感じる。トーンによく使われる。
  • Cカーブ:Aカーブの反対。低値では急激、高値は緩やか。

 

キャパシタ(コンデンサ)

コンデンサとは

コンデンサ(独: Kondensator、英: capacitor)は、電気(電荷)を蓄えたり、放出したりする電子部品である。蓄電器、キャパシタとも呼ばれる。

コンデンサの機能
  1. 電気を蓄える(静電能力は「F=ファラド」)
  2. 直流電流は流さず,交流電流は通す、高い周波数ほど通す
アンプにおけるコンデンサの役割

高域の周波数を通過させる役割があり,Fの値が大きいほど低域を通過させるため、ハイパスフィルターとして使われる。

※ギターのトーンコントロールコンデンサは、高音域をどれだけアースに落とすかを制御し、絞るほどコンデンサが高域をアースに落としてダークなトーンになる。フルの場合は高音域を落とさないが、回路を通るため若干マイルドになり、ヴァンヘイレンはギターからトーンを省いている。

カソードフォロワ

更新中

 

スピーカー(キャビネット)についてはまた今度!