ギターアンプ適当解説⑦【キャビネット/スピーカー(2/2)】
自分用の整理、備忘録なので、他人が読んで分かりやすいように記載してませんがあしからず。
内容はなるべく正確にしたつもりですが、間違ってたらごめんね。
1.とりあえずポイント
- クリーン定番:1×8、2×12
- ハイゲイン定番:4×12
- ハイゲイン系スピーカー:V30(メサやエングル)、G12T-75(マーシャル)、G12K-100(ディーゼル)
- ロック系スピーカー:G12M
- ハイゲイン系キャビ:Marshallの1960A、MesaBoogieのRecto412、Deizelの412。ENGL Pro412とか。
2.スピーカーユニットの各モデル
⑴セレッション/Celesion
- Heritageシリーズ:60〜80年の名機を再現したシリーズ。イギリスで製産。
- Signatureシリーズ:ヴァンヘイレン、ジョージリンチモデル。
- Classicシリーズ:スタンダード的シリーズ。多くが中国で製産。
①G12M
V30より、低い中域にピークがあり暖かいサウンド。
ヴィンテージマーシャルとの組合せは、初期ロックの定番的サウンド。
ブルース、オールドロック向き。
※種類
- Heritage G12M(20W):ヘリテージシリーズ。クラプトン使用のブルースブレイカーに搭載されていたモデル。
- G12EVH(20W):シグネイチャシリーズ。ヴァンヘイレンが多くのビンテージGreenbacksの中から選んだもので、G12Mのデザイン違いモデル。
- G12M Greenback(25W):クラシックシリーズ。アンガスヤング愛用。ヘリテージの廉価版ともいえる。
- G12M-65 Creamback(65W):クラシックシリーズ。グリーンバックトーンを鳴らす、ハイパワーと豊かな低域のモデル。現代のアンプでビンテージトーンを鳴らすのに最適。
- Pre Rola:69年頃のG12Mを「プリローラ」っていうみたい。
②G12H
ジミヘン使用。ヘビー(H)マグネット。
ローミッドにピーク、分厚い、モコモコしたサウンド。
ロック向きで、モダンヘビネス系ではない。
※種類
- Heritage G12H(55Hz):55Hzのベースコーン搭載で、低域が出るモデル。60年代終わりのロックトーン。ジミヘンがレコーディングに使用。
- Heritage G12H(75Hz):75Hzのリードコーン搭載で、低域はタイト、中域は強い。ハードロックトーン。トニーアイオミが愛用。
- G12H Anniversary:クラシックシリーズ。様々なジャンルで使用される。「Heritage G12H(75Hz)」の廉価版的モデル。
- G12H-75 Creamback:クラシックシリーズ。75Wで大音量ながらG12Hのはっきりとした低域を実現する。
③Classic Lead 80 (G12-80)
リードトーンに良いらしい。
80年代メタルトーンに最適。
V30からスパイク感をなくして低~中低域を増した感じで、V30と比べるとこもって聞こえるかも(逆にV30が耳障りとも言える。)。
・使用者
- Scott Ian(Anthrax)
- Jeff Waters(Annihilator)
※C90(BLACK SHADOW)
Celestionが Mesaのために作ったスピーカーで、Classic Lead 80がベースになっている。
たぶんCL80よりレンジが広い。
メサブギーのロードキングやローンスターのキャビネットに搭載。
④Vintage30(V30)
モダンハイゲイン系の定番。
ハイミッドにピークがあり、スパイク感、バイト感のあるサウンド。
メサブギー、ボグナー、マーシャル、エングル等が採用。
スラッシュ、スティーヴヴァイなどが使用。
⑤G12T-75
ハイゲイン系サウンド、80年代後半以降のメタルサウンドで、マーシャルのハイゲインサウンドの代表。
低域はタイト、中域は控えめ、高域は強い。
ハイミッドが強いV30と比較するとT75は中域が弱いのでドンシャリとされる。
Marshall 1960が80年中頃から標準搭載、
Bogner UbercabはG12T-75とV30を2個ずつ搭載。
イングヴェイやサトリアーニが使用。
⑥G12K-100
モダンハイゲイン系で、V30と並び定番。
V30と比べて、ニュートラル(広レンジでハイファイ)でスムースなトーンで、歪みにくい。
T75に近いサウンド。
Orange の4発キャビのハイパワー版PPC412HP やDiezel が採用
ミック(スリップノット)が愛用。
⑵エミネンス/Eminence
ギター用だけでなくPA用スピーカーも。
①EVM12
音の輪郭があり、ハイミッドあり、硬めの音。
G12Mと比べて低音タイト。
クリーントーンの鮮明さ、歯切れよし。
Rumbleに搭載
②Legend V12
ソルダーノが搭載。
V30よりも高域が弱くスムース、G12H30と近いトーン。
②Govner
V30を基に、ざらざらしたハイミッドのスパイク感をなくしたトーン。 V30よりも優れていると評価されることも多い。
⑶ジェンセン/Jensen
フェンダーに搭載(ジェンセン死後はエミネンスに)
50〜60年代のアメリカアンプはほぼこれ。
①C12Ns
②Alnico Blue 12"
3.キャビネットの各モデル
⑴フェンダー
更新中。
⑵マーシャル
A (Angle)はスラントで、Bより高域が出る。
B (Base)はストレートで、低域が少し増す。
①1960シリーズ
サイズは共通で770×755×365(TVのみ770×820×365)
・1960A、1960B (G12T-75・4×12)
マーシャルの代表的キャビネット。
T75は、1985年頃からJCM800とセットの1960に搭載されだした(それ以前はG12-65らしい)。
A:36.5kg、B:36.4kg
・1960AV/BV(V30・4×12)
バランスの取れたサウンド。
1960A/Bより厚みがあり、中域が強くくっきりしたサウンド。
BVはヘビメタに人気。
V30は、1986年からSilver Jubileeに搭載され登場したらしい。
AV:40.4kg、BV:41.4kg
・1960AX/BX(G12M-25・4×12)
1960A/Bより出力が小さく、歪みやすい。
1960A/Bの明るさと1960AV/BVの温かさの中間サウンド。
AX:37.6kg、BX:38.2kg
・1960AHW/BHW(G12H-30・4×12)
ヘッドのTHWシリーズに合わせて作られたキャビで、60年代のサウンドを再現。
低音はタイトで、中域と高域はパンチがある。
AHW:36.4kg、BHW:37kg
・1960TV(G12M-25)
中高域を抑えたクラシックなトーン。
スタンダードなキャビより背が高い。
スラントのみ。
②2551AV/BV(V30・4×12)
2555Xのキャビネット。
⑶メサブギー
①Recto Cabinet
レクチのキャビ。メサの定番キャビネット。
スタンダード/トラッド、スラント/ストレートがある。
クローズバック、V30を搭載、1×12、2×12、4×12と多種。
※種類
- 4×12 Recto Standard Slat/Straight:トラディショナルより大きく(背が高く)、低域が強い。
- 4×12 Recto Traditional、Slant/Straight:背が低いモデルで、低域がタイトで中域が強い。ペトルーシーはよくこっちを使ってる。
- 2×12 Recto Vertical Slant、Horizontai、Compact
- 1×12 Rect
②Road King
ロードキングのキャビネット。セミオープンでV30とC90(オープン側)を搭載。
*種類
・412 Staight/Slant:サイズはレクトと同じ。V30とC90を2発ずつ搭載。
・212 Horizontal:V30とC90を1つずつ。
③Lone Star
*種類
4×12、2×12、1×12:C90搭載
4×10、1×10:Alnico搭載
⑶ENGL
Pro Cabinet
非常にタイトな低音、豊かな倍音成分のミドル。
V30搭載。
種類
E412 VSB (Slant)/VGB (Straight)
E212 VB/VHB (Horizntal)
Pro Artist Edition
Neo Creamback搭載。V30搭載より20kg近く軽量化。
XXL Pro Cabinet Straight
メタルの新次元サウンドで、新しい世代用にデザイン。
強力なボトム、タイトな中域、シルキーな高域。
Pro Cabinetと同様にV30を搭載しているが、キャビネットの設計を変更してヘビィサウンドにも対応。
ストレートのみで、Pro Cabinetよりも高さがある。
⑷Diezel
スピーカーによる分類
構造による分類
- R:オーソドックス。スピーカーがリアマウント。中高域はクリーンで、低域は太く甘い
- F:スピーカーがフロントマウント。速いレスポンスで、鋭い低域や超低域にも対応。
412FC、412FK、212FC
412RC、212RC
⑸Bogner
①412SL、412ST
V30とG12M25sを上下交互に搭載。
②Ubercab
V30とT75を上下交互に搭載
⑹Friedman
上段はG12M-25 Greenback×2、下段はV30×2
①412 CABINET
BE100用にデザインされたキャビ。
②412 VINTAGE CABINET
⑺Orange
低音が厚く、メタルにもよく使われる。
①PPC
種類(108、112、212、412)ほとんどがV30を搭載。
参考サイズ(412:240w、46.5kg)
②Crush Pro 412
そのうち。